2015年12月22日

このトリテに未来はあるか?

この記事は、Trick-taking games Advent Calendar 2015 の第22日目の記事として書いたものです。

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■はじめに
「ゲームNOWA」という創作アナログゲームの個人サークルでコツコツと地味な作品を作り続けている、かぶきけんいちことかぶけんです。
実は勢いでこの企画に参加させて頂きましたが、トリテはボードゲームの中でも好きなジャンルで、ボトルインプを筆頭に、インシディアス7、ウィザード、ゼロの恐怖、ペッパー、スカルキング、知略 悪略、ダビデとゴリアテ、トランプトリックゲーム!、ポテトマン、ヤギ戦争等がお気に入りです。

今回は「ゲームマーケット2012秋」で出展した、サークル初のトリックテイキングゲーム「ぴったりヤドカリ」について書きます。

■何故この作品なのか
リリースはしたものの、

・プレイ中どうすれば良いのか分からない
・手札で勝ち負けが決まってしまう
・得点計算が面倒

といった意見を時々耳にしていました。
ただもう3年も前の作品ですので、全く遊ばれなくなることも不思議ではないわけですから、そのままそっとしておいても、それはそれで仕方がないのかもしれませんし、作り手としては既に製品化した以上、ルールを変更して息を吹き返したいというような考えはありません。

ただ、それでもこのまま忘れられてしまうのは少し残念でしたので、最近になって何度かテストプレイを重ねた結果、トリテ初心者にも楽しんで頂けるようなヴァリアントルールが出来ました。この企画の趣旨に合わないかも知れませんが、紹介させて頂けたらと思います。

■どんなゲーム?
このゲームのテーマはヤドカリたちのお家探しです。トリックとよばれるミニゲームを規定回数行い、トリックで獲得したヤドカリカードと貝がらカードでペアを作り、それを得点化します。
ヤドカリより貝がらの方が大きければペア(1点)にできますが、ヤドカリより貝がらの方が小さければペアにできません。

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また、ペアにも貝がらよりヤドカリの大きさが「1」だけ小さい、ほぼぴったりペア(3点)、ヤドカリを成長(ヤドカリの大きさを+13する)させて貝がらと同じ大きさになる、ぴったりペア(5点)があり、完成すると通常のペアより高得点になります。
ただし、ペアにできなかったヤドカリ1匹につき、−1点
というのが得点システムです。

カードの構成は下記のとおりで、

ヤドカリカード12枚
貝がらカード17枚(うちイソギンチャク付き貝がらカードが5枚)
成長カード3枚
タコカード4枚

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このようにある一定の法則で成り立っていますが、これ以降の詳しいルールはお手数ですがこちらをご覧下さい。

■マストフォローだけどフォローできなくても勝てる
トリックの一番最初に出されたカードをリードとよぶのですが、可能であればこのリードと同じスート(色・マーク等)を必ず出さなくてはいけないマストフォローというルールである場合、一般的にはフォローできなければ何を出しても良いのですが、それが切り札でない限り、まず勝つことはありません。
ですがこのゲームでは出されたカードの中で、1番高いランク(数字)が勝つのです。
このあたりが、トリテ経験者には釈然としない部分だと思います。

■得点計算が面倒
獲得したカードをペアにして得点化するという、トリテ以外にセットコレクション(指定された組み合わせを集めることを目的としたシステム/ゲームストア バネスト様の用語集から拝借)の要素があり、その計算をゲーム終了時に行うため、獲得したトリック数があまりにも多い場合、ゲームに慣れていないとペアの組み替えに時間を費やしてしまうおそれがあります。

■ヴァリアントルール
そこで、得点計算を最後に行うのではなく、各トリックごとにペアの成立・不成立を判定していけば、上記の問題を解決できるのではないかと思い、以下のルールを考えました。

@従来通りランク(数字)の1番高いカードを出したプレイヤーがそのトリックに勝つのですが、その時に獲得したカードでペアが作れるかを確認し、作れる場合、それらを表向きのまま重ねて得点とします。
作れない場合、その不必要なカードは裏向きに伏せておきます。

A獲得したトリックの中で、ヤドカリカード以外に成長カードが含まれていた場合、必ず成長させなければなりません。

B従来のルールではペアにできなかったヤドカリカードは1枚に付き−1点でしたが、このルールではそのようなペナルティはありませんが、ゲーム終了時に、単独で1番多くタコカードを獲得したプレイヤーは−1点になります。

Cミゼール(1つもトリックを取らない、手元に1枚もカードがない)については単独で達成すれば、1番得点が高いプレイヤーと同数の得点を獲得しますが、複数人が達成した場合は「0点」になります。

以上が4人でプレイする場合のヴァリアントルールで、3人でプレイする場合は以下になります。

@トリックで獲得した成長カードとイソギンチャク付き貝がらカードは、そのトリックで必ず使用する必要はなく、ゲーム終了時までに獲得したトリックの中で使用出来れば問題ありません。
例えば、2トリック目に取った成長カードをその後に獲得した5トリック目で使用、というようにストック出来るわけです。

Aイソギンチャク付き貝がらカードはゲーム終了時に残っていてもペナルティはありませんが、成長カードは使用できずに終了すると、1枚に付き−1点です。

■最後に
現状のルールを気に入って下さっている方には迷惑な話だったかもしれませんし、既に絶版になってしまった作品なので、今お持ちでない方にはどうでも良い話だったかもしれませんが、少なくとも遊びやすくはなったと思っています。
実際、トリテを遊ばれたことない方がこのルールで本作品を遊んで頂いた時に、最初はどうしてよいか分からなかったけど回数を重ねる度にトリテの面白さが分かってきたと仰られていました。

現在、関西のみになりますが、キウイゲームズ様カフェミープル様DDT様デザートスプーン様ディスカバリーゲームズ様(有志の方が寄贈)等ではプレイ用として置かせて頂いていますので、もし機会がありましたら、ヴァリアントルールでも遊んで頂けると幸いです。

長々とお付き合い頂き、有難うございました。

posted by かぶけん at 05:56| Comment(0) | ぴったりヤドカリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月15日

ネラッタ/ナランダの追加ルール及び、ぴったりヤドカリの追加カードについて

先日ご紹介した『ネラッタ/ナランダ』の改訂・追加ルールを公式ルールとします。
「ネラッタ」につきましては「ネラッタ-改-」のルールで遊んで頂くことをお勧めします。
「ナランダ」につきましては「ナランダ-HEXAGON-」が3人まで遊べることが確認できましたので、宜しければ遊んでみて下さい。

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この後の結果は混戦でした。

※改訂・追加ルールにつきましてはこちらでご覧になれます。(2014.4.7 追記)

また前作「ぴったりヤドカリ」の追加カード「二枚貝」を調整中で、先日行われた『創作ゲームのアートワーク展 2013 KYOTO』のスペシャルイベント 「ゲーム頒布交流会」 で、MoBGAMESの宮野さん、十式ゲームワークスのツチダさん、たなごころさん、私というメンバーで初めてテストする機会がありました。

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他のものでも代用できるルールなのですが、それなりのものを作ってみました。

この「二枚貝」というのは、ヤドカリは本来巻貝を住処にするのですが、「ぴったりヤドカリ」に使用するイラストを、いつもお世話になっているイラストレーターのかわさきみなさんに依頼した際、自分の説明不足で二枚貝が送られて来ましたので、再度巻貝を描いて頂きました。
製品化したあとでこの幻の「二枚貝」をどうしてもお蔵入りにするのが惜しくて、思いついたのが今回のルールでした。

得点計算時にペアにできなかった、@ヤドカリカードA貝がらカード、使えなかった(獲得したカードにヤドカリカードがない場合)B成長カードと、事前に各プレイヤーに1枚ずつランダムに配られた二枚貝カードの色(赤・青・黄の3色×2の計6枚)が同じなら、それらのカードは、通常ルールでは@-1点、A0点、B0点だったのが、それぞれ-2点、−1点、−1点になるというルールで、このカードを確認した後に手札として配られたカードの中から、両隣のプレイヤーと1枚ずつ(計2枚)カード交換を行うのですが、テスト結果は、ミゼール(トリックを全くとらない)が成功しやすくなり、本来得点になるペアを作っていくはずのゲームが、ミゼールを目指すゲームに変わってしまう不安も感じました。

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宮野さんがミゼール達成!!

そこでテストプレイ後に色んな意見を頂いてそれらをまとめた結果、

二枚貝カードは赤・青・黄の3色×1枚の計3枚を使用し、各ラウンド(3人時は3回、4人時は4回)の初めに、ランダムに1枚表向きにした二枚貝カードの色がそのラウンドのマイナスカラーとなり、手札交換は行わない。
そしてペアにできなかった「ヤドカリーカード」「貝がらカード」使用できなかった「成長カード」のうち、二枚貝カードと同じ色のカードは、「ヤドカリカード」は通常通り−1点、「貝がらカード」も-1点(※マルチカラーのイソギンチャク付き貝がらカードは二枚貝カードの色に関係なく−1点)、「成長カード」も-1点とする。

というルールでまたテストをする予定で、これが問題なければ正式に追加カードとしてご提供できればと思っています。
posted by かぶけん at 14:46| Comment(0) | ぴったりヤドカリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月05日

ゲームマーケット2013大阪に出展します。

去年の12月以来の更新ですが、余りにも情報を出すのが遅過ぎて反省しております。

さて、もう開催まで1週間を切った、ゲームマーケット2013大阪は、2013年3月10日(日)
に大阪マーチャンダイズ・マート(OMMビル)2階 B・Cホールにて開催されます。

昨年のGM2012大阪が初めてのゲームマーケット初参加で、当時はイベントスペースのみでの参加でしたが、デビュー作の『OSU』が試遊卓でずっとお客様が途切れることなく遊んで頂いていたことを、今でも鮮明に覚えています。

今回のGM2013大阪では、対戦型タイルゲーム『OSU』と、昨年のGM2012秋でお披露目のトリックテイキングカードゲーム『ぴったりヤドカリ』の頒布、そして頒布させていただくには合いませんでしたが、試遊卓で是非とも遊んで頂きたい新作の『ネラッタ/ナランダ』という2人用カードゲームをご用意しております。

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OSU
プレイ人数:2・4人
プレイ時間:15-30分

手番に出来ることは移動か回転。
相手のタイルと隣接すると力比べをして、
勝つと相手のタイルを押すことが出来ます!
4種類の動物が繰り広げる、OSUワールドをお楽しみください!!
OSUのルールはこちら

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ぴったりヤドカリ
プレイ人数:3-4人
プレイ時間:20-30分

36枚のカードで遊ぶトリックテイキングカードゲームです!
トリックで獲得したカードから「ヤドカリカード」と「貝がらカード」でペアを作っていき、
ヤドカリが貝がらに入ることが出来れば得点になります。
ぴったりなペアを作って高得点を狙いましょう!!
ぴったりヤドカリのルールはこちら

それぞれ頒布数と価格については
『ぴったりヤドカリ』
GM価格:1500円
頒布数:約20個

『OSU』
GM価格:1900円
頒布数:約10個


さらに今回は『ネラッタ/ナランダ』という新作カードゲームの体験版も遊んで頂けます!!

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一つのセットで2つのゲームが楽しめる。
かつてない圧倒的スピードを体感しよう!!
ゲームNOWAの2人専用カードゲーム。


ネラッタ/NERATTA
狙ったチャンスは見逃すな!
1-3枚のカード出し合いながら、相手の得点を削っていく。
まるでBOXINGのようなエキサイティングな勝負が味わえるカードゲームです!

プレイ時間:5-15分
対象年齢:8才以上

ナランダ/NARANDA
並んだ数字を置き換えて、高得点をGETしよう!
手札から1枚選んで同色エリアに1枚置くだけ。
数字の並びによって得点が変わり、高得点を上書きされたり、リセットによって
失点することも…。
スリリングな勝負が味わえるカードゲームです!

プレイ時間:5-15分
対象年齢:8才以上

これらのゲームは先日、京都のAKIKANにて開催された『創作ゲームのプレゼン配信会』で配信して頂き、You TubeにもUPされましたのでこちらにてご覧いただけます。
ただこれら4作品全部、しかも拙い説明で長くなっております。
『OSU』(0:00〜)『ぴったりヤドカリ』(12:30〜)『ネラッタ』(33:00〜)『ナランダ』(1:05:20〜)が目安の時間です。
宜しければご覧下さい!!
尚、『ネラッタ』のプレイ中にダメ出しがありますが、その後調整を行って解消しております。

ブース番号315 ゲームNOWAのブースにてお待ちしておりますので、
宜しければ遊びに来て下さい!!

posted by かぶけん at 01:02| Comment(0) | ぴったりヤドカリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする