2022年09月01日

ツクルテンタイルについて



ツクルテンタイルは2021年にリリースした『ツクルテン』をカードからタイルにすることで、より遊びやすくしたものです。

ツクルテン自体が特に麻雀と島札が好き過ぎて生まれたものであり、プレイング的にも麻雀のような「牌ゲーム」が理想ではありました。
実際、SNS等でも「ツクルテンを牌で遊びたい」「ツクルテン牌が欲しい」といった声を目にしましたので。



ただ、現在でもまだ、麻雀や花札、トランプ等がギャンブル(賭け事)をイメージさせるということで、ボードゲームカフェやプレスペースの中にはお店では常設できないところも多いため、ラミーキューブのようなタイルを使ったゲームに寄せることにしました。









そしてようやく製品版が完成しつつありますが、それまでが本当に手間と費用面で苦労しました。

以前、数寄ゲームズから出版された『コプラス』(2017年)を、個人的に『ネオン』というコードネームで工房に足を運んでアクリル板での試作を続けていたり、エルタイルズのDX版をアクリルにUV印刷を施したりしていた時の話になるのですが、材料代を含めた加工費用がとんでもない値段になってしまいました。

それを今回も試みたのですが、これはもう個人で加工するには機材を購入する以外、手は無いという感じだったのですが、現在、ゲームの売り上げのみで生計を立てている(数年、自転車操業で未だに首が回りませんw)身としては、それを購入する余裕もなかったのですが、ツクルテンの印刷でお世話になった「大興印刷株式会社」様のお力添えのおかげで、ようやく製品化できる目途が立ちました。

それまでは自分で白色のアクリル板を購入し、工房で加工したあと自宅で研磨したり、彫刻を施した箇所に色を入れたりという手間が掛り、かといってそれを製品版として出すには程遠いクオリティでした。

また、宇宙逃げろの宇宙人駒やダイスタワー、ワードミノのVタイル等の製作をして下さった、切削ラボのランクDさんには低価格化を目指して「3Dプリンター+レーザーカッター」でツクルテン牌まで作って下さいました。









大興印刷様でも最初から上手くいったわけではありませんでした。
透明のアクリル板での両面印刷は、位置合わせが従来の紙の印刷と違ってとても困難らしく、実際にサンプル品ではこのようなズレがあったのですが、片面だけ印刷することで、ズレは解消されました。

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更にアクリル板では側面が印刷されないため、両面印刷(左)だと背面の上部を凝視した場合、数字までは確認できませんが色(赤or青)だけは確認できてしまうというネックもあったのですが、こちらも片面印刷(右)によって解消されました。

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当初、以下のイベントのカタログには予価10,000円と記載していましたが、この段階でも原価的には利益はほぼゼロでした。
更に大興印刷様からは現状ではまだサービスとして確立できていない業務であること、加工後の手間による人件費を加えると大幅に値上げせざるを得ないということで、最終的な販売価格は25,000円になりました。



これはアクリルフィギュア等の1個辺りの価格を調べて頂くと、今回の場合はUV印刷されたパーツ数が107個、カッティングのみのパーツが12個。更にサマリー4枚、説明書1部、そして10個作るのに50個と同じ価格になってしまった化粧箱、その化粧箱のデザイン代等を踏まえても、これこそクラファン案件だったのではと思われるかもしれませんが。

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オリジナルのカード版が完成した当初、いつかは牌(タイル)で作って手軽に遊んで貰いたいという思いがありました。
そしてこちらからの提案で、最近では死神プリスクール、ゲムマ秋向けの『華武拳』も手掛けて頂いている、別府さいさんにはそのイメージでパッケージデザインをお願いしました。

また、大幅に価格変更せざるを得ないことをお伝えした際、別府さいさんの方から「今からでも販売価格にあった高級感のあるパッケージデザインをしましょうか?」と温かいお気遣いを頂いたのですが、作者の私自身が気に入っていたこと、また今後も量産できない状況からこのまま採用させて頂くことになりました。
ただ、紙の印刷と違ってアクリルの加工や印刷は、数を作っても原価は下げられないとのことでしたので、今回のフルアクリル製(タイル、チップ、スタンド、親マーカー)については、大興印刷様に限定10部だけ製作して頂くことにしました。

タイトルが『ツクルテン(10)タイル』
今年でサークル設立10周年
価格もオリジナル版の10
生産部数も10

これぞ10づくし

その後、もし需要があるとなった場合、メインのパーツであるタイルのみ、あるいはタイルとスタンドのみをアクリル製にし、チップ等は紙製あるいは無しにすることでコストを削減し、販売価格を少しでも下げられたらと考えています。

それから本製品の性質についても少し触れたいと思います。
最近はユリア樹脂製が主流である麻雀牌に比べてアクリルは強度が遥かに劣ります(本来、麻雀牌のようにかき交ぜて遊ぶことを想定されていません)、また、UVプリンターに使用されているインクがソフトタイプで表面に若干の粘りがあるため、印刷面同士を重ねるとほんの少しくっつき気味ですが、遊ばれる際の支障にはなりません。ただもしその辺りが気になる方は、購入する際の検討材料にして頂けたら幸いです。

※実際に実物も見て強度についても理解して頂いた上で、作者への応援も兼ねて購入したい言って下さるボドゲカフェ様もおられ、余りにも嬉しくて、先日製品版の全パーツが到着したその日にお届けに伺いました。





これは決して大げさではなく、一度『ツクルテンタイル』に触れてしまったら、もうカードには戻れないですw
それくらい快適で当初思っていたより遥かにSNS映えするコンポーネントの美しさも半端なかったです。
(でもなかなか簡単に購入しようと思える製品ではないと思うので、そういう方は是非オリジナル版の「ツクルテン」をご購入頂けたら嬉しいです‼)

最後に本作は、9/3(土)4(日)の御殿場高原時之栖にて開催される「ボドゲ大祭2020 in TOKINOSUMIKA」にて、限定10個のうち、少部数だけ先行販売致します。
また告知が遅くなりましたが、ゲームマーケット2022秋の「ゲムマチャレンジ企画」にもエントリー予定の『BEAR JELLY POKER』(イベント価格:1,500円)も間に合いそうなので、是非こちらもお楽しみに。
posted by かぶけん at 19:23| Comment(0) | ツクルテンタイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする